竹刀の型の違い|胴張実戦型・古刀型・小判型・普及型の特徴と選び方

竹刀の型の違いは、主に「重心の位置」と「柄(握る部分)の形」です。胴張実戦型は手元がふくらみ重心が手元寄りで剣先が軽く、スピード重視の人向け。古刀型(直刀型)は手元のふくらみが控えめで重心が先寄り、しっかりした打突をしたい人向けです。小判型は柄の断面が楕円で正しい握りを覚えやすく、普及型は最も標準的で癖が少ない稽古用の定番です。

この記事では、4つの型の特徴を比較表で整理し、レベルや目的別の選び方、試合で使える竹刀の基準まで、剣道具専門店の目線で解説します。

  • 竹刀の型は何が違うのか
  • 4つの型の比較表
  • 型ごとの特徴とおすすめの人
  • レベル・目的別の選び方
  • 型に関係なく守る竹刀の基準
  • よくある質問
  • まとめ

竹刀の型は何が違うのか

竹刀は4枚の竹(ピース)を組み合わせて作られています。同じ長さ・重さでも、竹をどこで太く、どこで細く削るかによって、振ったときの感覚が大きく変わります。型の違いを理解するうえで押さえたいのは次の2点です。

  • 重心の位置:重心が手元に近いほど剣先が軽く感じられ、素早く操作しやすくなります。重心が先寄りになるほど、振ったときに剣先の重みを感じ、打突に勢いが出やすくなります。
  • 柄の形:柄の断面が丸いか、楕円(小判)や八角かで、握ったときの手の収まり方が変わります。

「胴張」「古刀」は主に竹の削り方(重心や太さの分布)、「小判」は主に柄の断面の形を指す呼び方です。そのため「古刀柄太 八角小判」のように、複数の特徴を組み合わせた竹刀もあります。

4つの型の比較表

型 形の特徴 振った感覚 向いている人
胴張実戦型 手元部分にふくらみがある 重心が手元寄りで剣先が軽い スピードや手数を重視する人
古刀型(直刀型) 手元のふくらみが控えめで直線的 重心が先寄りで剣先に重みを感じる しっかりした一本、重い打突をしたい人
小判型 柄の断面が楕円(小判形) 握る向きが自然に定まりやすい 正しい握りを身につけたい人、刃筋を意識したい人
普及型(一般型) 全体に標準的な太さで癖が少ない バランスがよく扱いやすい 初心者、稽古用の本数を揃えたい人

型ごとの特徴とおすすめの人

胴張実戦型:剣先が軽く、素早い技を出しやすい

胴張型は、手元側にふくらみを持たせた竹刀です。重心が持ち手側に寄るため、剣先が軽く感じられ、小さく速い打ちや連続技を出しやすいのが特長です。「実戦型」と呼ばれることも多く、試合で使う人が多い型です。一方で、手元が太めになるぶん、手の小さい人は握りにくく感じることがあります。

古刀型(直刀型):剣先に重みがあり、打ち切りやすい

古刀型は直刀型とも呼ばれ、胴張型に比べて手元のふくらみが抑えられた、直線的な形の竹刀です。重心が先寄りになるため、振ったときに剣先の重さを感じやすく、しっかりと打ち切る一本を求める人に好まれます。剣先が重く感じるぶん、素早い操作には慣れが必要です。

小判型:握りの向きが定まり、基本を身につけやすい

小判型は、柄の断面を楕円形にした竹刀です。握ると手のひらの中で向きが自然に定まり、竹刀の刃部(弦の反対側)を意識しやすくなります。握りの癖を直したい人や、刃筋を意識したい人に向いています。胴張型や古刀型と組み合わせた「小判柄」の竹刀も多くあります。

普及型(一般型):癖がなく、稽古用の定番

普及型は、最も標準的な形の竹刀です。価格が手頃で癖がなく、初心者から上級者まで、稽古用として広く使われています。竹刀は消耗品なので、普段の稽古は普及型、試合用は好みの型と使い分ける人もいます。

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レベル・目的別の選び方

こんな人 まず試したい型 理由
剣道を始めたばかり 普及型・小判型 癖が少なく、握りの基本を覚えやすい
手数やスピードで勝負したい 胴張実戦型 剣先が軽く、小さく速い技を出しやすい
大きく打ち切る剣道をしたい・昇段を目指す 古刀型 剣先の重みを感じ、しっかりした打突につながりやすい
握りの癖を直したい 小判型(小判柄) 握る向きが自然に定まる

専門店スタッフとしては、型を変えるときはまず1本だけ買って稽古で試してみることをすすめることが多いです。同じ型でもメーカーや竹の種類(真竹・桂竹など)で感触が変わるため、合うと感じたら同じ竹刀を複数本揃えると、試合で竹刀を替えても違和感が少なくなります。

型に関係なく守る竹刀の基準

全日本剣道連盟の剣道試合・審判細則では、竹刀の基準が対象と性別ごとに定められています。型が違っても、この基準を満たす必要があります(一刀の場合)。

対象 長さ 重さ(男性/女性) 先端部最小直径(男性/女性) ちくとう最小直径(男性/女性)
中学生 114cm以下 440g以上/400g以上 25mm以上/24mm以上 20mm以上/19mm以上
高校生(相当年齢を含む) 117cm以下 480g以上/420g以上 26mm以上/25mm以上 21mm以上/20mm以上
大学生・一般 120cm以下 510g以上/440g以上 26mm以上/25mm以上 21mm以上/20mm以上

長さは付属品を含む全長、重さは鍔を含まない重さです。ちくとう最小直径は、竹刀の先端から8cmの位置で測ります。また、竹刀は先端部をちくとうの最も細い部分とし、物打に向かって太くなる形でなければなりません。中学生用は37、高校生用は38、大学生・一般用は39のサイズ表記が一般的です。竹刀の作られ方は竹刀はどうやって作られる?竹の選定から火入れ・矯め・組み立てまで、試合前の竹刀の点検は剣道の試合前日の準備リスト|竹刀・防具の点検と持ち物チェック表で詳しく紹介しています。

よくある質問

初心者はどの型の竹刀を選べばいいですか?

最初の1本は、癖が少なく価格も手頃な普及型(一般型)か、正しい握りを覚えやすい小判型がおすすめです。基本の振りが身についてから、胴張型や古刀型を試して自分に合う感覚を探すとよいでしょう。

胴張型と古刀型はどちらが試合向きですか?

どちらも試合で使われています。剣先を軽く感じて素早く打ちたいなら胴張型、剣先に重みを感じてしっかり打ち切りたいなら古刀型が合いやすい傾向です。どちらが有利というより、自分の打ち方と好みで選ぶものです。

型が違っても試合で使える基準は同じですか?

同じです。全日本剣道連盟の竹刀の基準は型ではなく、対象(中学生・高校生・大学生一般)と性別ごとに、長さ・重さ・太さで定められています。どの型でも基準を満たしていれば使えます。

小判型と八角型は同じものですか?

どちらも柄の断面を工夫した竹刀ですが、呼び方や形状はメーカーによって異なります。「八角小判」のように組み合わせた名前の商品もあります。握ったときの感触が大きく違うので、可能なら実物を握って確かめるのがおすすめです。

まとめ

竹刀の型は、重心の位置と柄の形の違いです。剣先の軽さで素早く打ちたいなら胴張実戦型、剣先の重みでしっかり打ち切りたいなら古刀型、握りを整えたいなら小判型、癖のない稽古用なら普及型が目安になります。どの型でも全日本剣道連盟の基準を満たしていれば試合で使えるので、まずは1本試して、自分の剣道に合う感覚を探してみてください。

BUSHIZOの東京・渋谷のショールーム(ショールームのご案内)では、型の違う竹刀を実際に握り比べて選べます。

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