カーボン竹刀は使える?メリット・デメリットと試合・稽古での扱い

カーボン竹刀は、全日本剣道連盟が認めた製品であれば、規則上は竹刀として扱われます。全日本剣道連盟の試合・審判規則では、竹刀は「竹または全日本剣道連盟が認めた竹に代わる化学製品」とされているためです。

ただし、実際に試合や稽古で使えるかどうかは、出場する大会の要項や、所属する道場・学校の方針によって変わります。職域や団体によっては竹製の竹刀に限っている例もあるため、使う前の確認が欠かせません。

この記事では、カーボン竹刀と竹の竹刀の違い、メリット・デメリット、向いている人、使う前に確認しておきたいことを順に解説します。

目次

  • カーボン竹刀とは?規則上の扱い
  • 竹の竹刀との違い(比較表)
  • カーボン竹刀のメリット
  • カーボン竹刀のデメリット・注意点
  • カーボン竹刀が向いている人・竹の竹刀が向いている人
  • よくある質問
  • まとめ

カーボン竹刀とは?規則上の扱い

カーボン竹刀は、竹の代わりに炭素繊維(カーボンファイバー)を樹脂で固めた素材を使った竹刀です。見た目は竹の竹刀と同じように4本の部材を組み合わせた形をしていて、柄革・先革・中結・弦・鍔を付けて使います。

全日本剣道連盟の規則での位置づけ

全日本剣道連盟の試合・審判規則では、竹刀は竹または全日本剣道連盟が認めた竹に代わる化学製品のものとされ、構造・長さ・重さ・太さなどの基準は細則で定められています。つまり、カーボン竹刀であっても、連盟が認めた製品で、長さや重さなどの基準を満たしていれば、規則上は竹刀として扱われるということです。

大会・団体ごとの決まりに注意

一方で、大会ごとの要項や、団体独自の試合要領で竹製の竹刀に限っている例もあります。たとえば警察の剣道試合要領の中には「竹刀は竹製のもの」と定めているものがあります。中学校や高校の部活動、道場の稽古でも、指導者の方針で竹の竹刀を使うよう決めていることがあります。カーボン竹刀を試合や審査で使いたい場合は、必ず大会要項を確認し、迷ったら主催者や指導者の先生に問い合わせましょう。

竹刀の長さや重さの基準そのものは、竹でもカーボンでも同じです。参考までに、全日本剣道連盟の基準の主な数値を表にまとめます。

区分 長さ 重さ(男性) 重さ(女性)
中学生(37) 114cm以下 440g以上 400g以上
高校生(38) 117cm以下 480g以上 420g以上
大学生・一般(39) 120cm以下 510g以上 440g以上

※長さは付属品を含む全長、重さは鍔を含まない重さです。先端の太さにも基準があります。大会によって別に定めている場合もあるため、要項もあわせて確認してください。

竹の竹刀との違い(比較表)

項目 カーボン竹刀 竹の竹刀
素材 炭素繊維と樹脂 真竹・桂竹などの天然の竹
割れ・ささくれ 竹のようなささくれは出にくい 使ううちにささくれやひびが出る
耐久性 長く使える傾向 稽古量によっては消耗が早い
打ち心地 竹とは異なる。しなり方や手に伝わる感触が違う 竹ならではのしなりと打った感触
品質のばらつき 工業製品のため比較的そろいやすい 天然素材のため1本ごとに個性がある
初期費用 1本あたりは高め 1本あたりは手に取りやすい
使える場面 大会・団体の決まりによる ほとんどの場面で使える

カーボン竹刀のメリット

ささくれによるけがのリスクを減らせる

竹の竹刀は使ううちに竹がささくれたり割れたりして、その破片が面金の隙間から入ると目や顔をけがするおそれがあります。カーボン竹刀は竹のようなささくれが出にくいため、この点で安心感があります。ただし、カーボン竹刀でも破損はあり得るので、点検は欠かせません。

長く使えて、手入れの手間が少ない

竹の竹刀は、ささくれを削ったり、ロウや油で手入れをしたり、傷んだ竹を交換したりと、こまめな手入れが必要です。カーボン竹刀は竹ほどの手入れを必要としないため、稽古の頻度が高い方や、手入れの時間を取りにくい方にとっては負担が軽くなります。

品質が安定している

竹の竹刀は天然素材のため、同じモデルでも1本ごとに重さや重心、しなり方が少しずつ違います。カーボン竹刀は工業製品なので、品質がそろいやすい傾向があります。

カーボン竹刀のデメリット・注意点

打ち心地が竹と違う

カーボン竹刀は、竹の竹刀としなり方や打ったときの手応えが異なります。普段竹の竹刀で稽古している方が持ち替えると、違和感を覚えることがあります。また、稽古相手にとっても打たれたときの感触が違うため、相手への配慮も大切です。

使えない場面がある

前述のとおり、大会や団体、道場によっては竹製の竹刀を求められることがあります。購入しても使える場面が限られてしまうことがあるため、事前の確認が必要です。

1本あたりの価格が高い

カーボン竹刀は、竹の竹刀に比べて1本あたりの価格が高めです。長く使えるとはいえ、まとめて何本も用意するには費用がかかります。

点検を怠らない

カーボン竹刀もひびや部材の破損、先革・中結のゆるみが起こります。竹の竹刀と同じく、稽古の前後に竹刀全体を点検し、異常があれば使用をやめて交換や修理をしましょう。

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カーボン竹刀が向いている人・竹の竹刀が向いている人

カーボン竹刀が向いている人

  • 稽古の頻度が高く、竹刀の消耗や手入れの負担を減らしたい方
  • 所属する道場や団体でカーボン竹刀の使用が認められている方
  • 竹刀を長く使える1本として持ちたい方

竹の竹刀が向いている人

  • 試合や昇段審査に出る機会が多い方
  • 竹ならではの打ち心地や手の内の感覚を大切にしたい方
  • 部活動や道場で竹の竹刀を使う決まりがある方
  • 初めて剣道を始める方(まずは指導者の先生の指示に合わせるのが基本です)

専門店スタッフとしては、試合や審査に出る方には竹の竹刀を基本にし、カーボン竹刀は使える環境が確認できたときの選択肢として考えることをすすめることが多いです。竹の竹刀は消耗品なので、稽古用と試合用を分けて複数本用意し、ローテーションで使うと長持ちしやすくなります。持ち運びや保管には、本数に合った竹刀袋を用意しておくと便利です(竹刀袋の選び方は 竹刀袋の選び方|本数・素材・長さで失敗しないためのポイント を参照)。

よくある質問

カーボン竹刀は試合で使えますか?

全日本剣道連盟の規則では、連盟が認めた竹に代わる化学製品の竹刀も竹刀として扱われます。ただし、大会の要項や団体の試合要領で竹製に限っている場合もあるため、出場する大会の要項を必ず確認してください。

カーボン竹刀で昇段審査を受けられますか?

審査の実施要項や、主催する地域の剣道連盟の方針によって扱いが異なる可能性があります。審査の申し込み前に、要項を確認するか主催者に問い合わせるのが確実です。審査の費用や流れは 剣道の昇段審査の費用|受審料・登録料の仕組みと準備にかかるお金 でも紹介しています。

カーボン竹刀は子どもに使わせてもいいですか?

規則上の扱いは大人と同じですが、少年剣道では道場や指導者の方針で竹の竹刀を使うことが多いです。購入前に指導者の先生に相談しましょう。

カーボン竹刀にも手入れは必要ですか?

竹の竹刀ほどの手入れは不要ですが、ひびや破損、先革・中結・弦のゆるみの点検は必要です。異常があればすぐに使用をやめてください。

まとめ

カーボン竹刀は、全日本剣道連盟が認めた製品であれば規則上は竹刀として扱われ、ささくれが出にくい、長く使える、品質がそろいやすいといったメリットがあります。一方で、打ち心地が竹と違う、大会や団体によっては使えない、1本あたりの価格が高いといった注意点もあります。試合や審査を中心に考えるなら竹の竹刀を基本にし、カーボン竹刀は使える環境を確認したうえで選びましょう。

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