【2026年最新版】剣道具(防具)の名称完全ガイド|面・小手・胴・垂の各部位を徹底解説

【2026年最新版】剣道具(防具)の名称完全ガイド|面・小手・胴・垂の各部位を徹底解説

【2026年最新版】剣道具(防具)の名称完全ガイド|面・小手・胴・垂の各部位を徹底解説

著者:BUSHIZO渋谷ショールーム店長 工藤

公開日:2026年1月20日

更新日:2026年1月20日

剣道を始めたばかりの方から長年稽古を続けている方まで、剣道具(防具)の各部位の名称を正しく理解することは、道具への理解を深め、適切なメンテナンスや購入時のコミュニケーションに役立ちます。


本記事では、全日本剣道連盟の公式名称に基づき、面・小手・胴・垂の各部位について、その構造・役割・素材まで詳しく解説します。武道具店での購入相談や修理依頼の際にも、この知識が必ずお役に立つはずです。

目次

剣道具(防具)とは

剣道具とは、剣道の稽古や試合において、打突から身体を保護するための道具の総称です。全日本剣道連盟の公式名称では「剣道具」と呼ばれ、文部科学省では「防具」という呼称も使用されています。


剣道具は、面(めん)、小手(こて)、胴(どう)、垂(たれ)の4種類で構成されており、それぞれが身体の異なる部位を保護する役割を担っています。

剣道具の4つの構成要素

防具名 保護部位 主な素材
面(めん) 頭部、顔面、喉 刺し子布団、金属製面金(ジュラルミン・チタン)
小手(こて) 手、前腕 鹿革・合成皮革、刺し子布団
胴(どう) 胸、腹部、脇下 牛革(クロザン革)、ファイバー・樹脂・竹製胴台
垂(たれ) 腰、下腹部、大腿部 刺し子布団

剣道具を理解するための基本用語

剣道具の各部位を理解する前に、知っておくべき基本的な専門用語を解説します。

布団(ふとん)

剣道具の基本となる生地構造で、芯材・紺反・紺革から構成され、打突の衝撃を吸収・緩和する役割を果たします。布団の品質が防具の耐久性と快適性を大きく左右します。

芯材(しんざい)

布団の強度と衝撃吸収性を高めるために内部に入れる素材です。従来は毛氈(もうせん)や真綿が使用されていましたが、現在では不織布や、消臭効果のある特殊素材、形状記憶素材なども使用されています。

紺反(こんたん)

藍染めされた木綿生地のことです。「7,000番」などの数字は「番手」と呼ばれ、生地の密度を表します。番手の数字が大きいほど、糸が細く密に織られた重厚な生地となり、耐久性が高まります。

紺革(こんがわ)

鞣(なめ)した鹿革を藍染めしたもので、主に防具の外側に使用されます。鹿革は柔軟性と耐久性に優れており、使い込むほどに手に馴染む特性があります。

手刺し(てざし)

職人が一針一針手作業で刺していく製法です。時間と技術を要するため価格は高くなりますが、仕上がりの美しさと耐久性に優れています。刺し幅は「1分5厘」などと表記され、数字が小さいほど細かい刺しとなります。高段者や試合・審査用として好まれます。

機械(ミシン)刺し

ミシンで刺していく製法で、手刺しに比べて製作時間が短いため、比較的安価です。刺し幅は「6ミリ」などミリメートルで表記され、手刺しと同様に数字が小さいほど細かくなります。近年では「ピッチ刺し」という針足を長くする技法により、手刺しに近い風合いを実現したものもあります。

💡 ポイント:初心者の方は機械刺し、中級者以上で試合や審査を目指す方は手刺しを選ぶことが一般的です。ただし、使用頻度や予算に応じて選択することをおすすめします。

面(めん)の各部名称

面は頭部と顔面、喉を保護する剣道具で、最も複雑な構造を持つ防具です。視界の確保と安全性の両立が求められるため、精密な作りになっています。


面の各部名称(外側)

①面布団(めんぶとん)

肩から頭頂部を覆う一枚の布団です。1枚の板状の生地を面の形に折り曲げて製作されており、打突の衝撃を吸収する重要な部位です。芯材には圧縮綿、フェルト、毛氈、クラリーノなどが使用され、外側には紺革(藍染した鹿革)、織刺、紺反などが用いられます。

②面金(めんがね)

顔面部を保護する金属製の格子状パーツです。外周部を構成する「台輪(だいわ)」、縦方向の1本の「縦金(たてがね)」、横方向の14本(少年用は13本)の「横金(よこがね)」で構成されています。


かつては鉄やステンレス製が主流でしたが、重量が重く首に負担がかかるため、現在ではジュラルミン(軽合金)やチタン、オールチタンなどの軽量素材が主に使用されています。内側を赤く塗るのは、光を取り込んで視界を明るくするためです。

③物見(ものみ)

視界を確保するために、横金の間隔を他よりも広く取った部分です。一般的には上から6本目と7本目の間(少年用は5本目と6本目の間)が物見となっています。

④突き垂(つきだれ)・顎(あご)

喉を保護する部分で、突き技を受ける重要な箇所です。そのため、他の部位よりも特に強固に作られており、衝撃吸収性の高い芯材が使用されています。

⑤顎止め革(あごどめかわ)・閂(かんぬき)

面布団と突き垂を接続する革製の紐です。強度が求められるため、厚手の革やクラリーノ素材が使用されます。

⑥面紐(めんひも)

面を頭部に固定するための紐です。適切な長さと結び方により、面の安定性が大きく変わります。

⑦面乳革(めんちかわ)

面紐を取り付けるための革製部品です。一般的に下から4本目または5本目の横金に左右1つずつ取り付けられ、それぞれ1本の面紐が通されます。

⑧耳革(みみかわ)・力革(ちかわ)

顎止め革を補強するためのひょうたん型の革部品です。繰り返しの使用による摩耗を防ぎます。

⑨面縁(めんぶち)

面金と面布団の接続部を覆う革製の部分です。水牛の革が用いられ、外側は黒漆で塗られ、内側は赤く塗られています。この赤色は光を取り込んで視界を広くする効果があります。


水牛革は乾燥すると非常に硬くなるため、職人は濡れているうちに縫製を完了する必要があり、高度な技術が求められる部位です。

面の各部名称(内側)

⑩内輪(うちわ)

面の内側で面金を取り巻くように配置された、幅約5cmの環状部分です。肌触りの良いビロードや通気性の高いテトニット、抗菌耐久性の高いアイレザーなどの素材が使用されます。

⑪天(てん)

面の内側で額が当たる部分です。汗を吸収しやすい素材が使用され、適度なクッション性があります。

⑫地(ち)

面の内側で顎が当たる部分です。天と同様に快適性を重視した素材が使用されています。

⑬用心垂(ようじんだれ)

突き垂の後ろにある部分で、突きの衝撃を和らげたり、突きが外れた際に首と喉を二重に保護する役割を果たします。

💡 面の選び方:面のサイズは頭囲だけでなく、顔の長さや形状によっても最適なものが異なります。必ず試着して、物見の位置や圧迫感を確認することをおすすめします。詳しいサイズの測り方については、お近くの武道具店にご相談ください。

小手(こて)の各部名称

小手は手から前腕までを保護する防具で、竹刀を握る手の動きを妨げない柔軟性と、打突から手を守る堅牢性の両立が求められます。全日本剣道連盟の公式名称では「小手」と表記されますが、「甲手」「籠手」「篭手」などの表記も見られます。


小手の各部名称

①小手頭(こてがしら)

拳を保護する部分で、鹿革や合成皮革、織刺などの素材で作られています。内部のクッション材には、化学繊維や鹿毛が使用されます。


化学繊維は弾力性が強い反面、耐久性がやや劣ります。一方、鹿毛は最初は硬めですが、使い込むほどに手の形に馴染み、耐久性も高いという特徴があります。右手(打突を受ける側)のみ小手頭が大きく作られているものもあります。

②生子(けら)

小手頭と筒の間にある盛り上がった部分で、手首を保護するために硬めに作られています。1段のものと2段のものがあり、少年用には生子がないタイプもあります。

③小手布団(こてぶとん)

小手の腕部分で、打突部位となる重要な箇所です。1枚の板状の布団を筒状に折り曲げて製作され、芯材と紺反を縫い合わせています。外側には紺革、織刺、紺反などが使用されます。

④筒(つつ)

小手頭と小手布団をつなぐ手首部分です。手首の可動性を確保するため、他の部位よりも柔らかく作られていますが、飾り糸を縫い付けることで耐久性を高めています。

⑤雪輪(ゆきわ)

親指と人差し指の間や指先など、竹刀の鍔が当たりやすい部分を補強するために縫い付けられた革です。摩耗を防ぎ、小手の寿命を延ばす役割を果たします。

⑥手の内(てのうち)

手のひらの部分で、竹刀を握るため柔軟性と耐久性の両方が求められます。合成皮革やクラリーノなど、滑りにくく丈夫な薄い革で作られています。

⑦小手紐(こてひも)

小手布団を筒状につなぐ紐です。手首の可動性を確保しながら、小手の形状を保つ重要な役割を担っています。

💡 小手の選び方:小手は左右でサイズが異なることがあります。右手(打たれる側)は打突に耐える強度、左手は竹刀操作の繊細さを重視して選ぶことがポイントです。実際に竹刀を握って、動かしやすさを確認しましょう。

胴(どう)の各部名称

胴は胸から腹部、脇下を保護する防具で、胴胸と胴台の2つの主要部分から構成されています。意匠性も高く、個性が表れやすい防具です。


胴の各部名称(外側)

①胴胸(どうむね)

胴の胸部分全体を指します。硬い芯材を牛革や鹿革で覆った構造になっており、胸を突いた竹刀が喉に達しないよう、滑り止めの役割も果たしています。

②胸乳革(むねちかわ)

胴胸の上部に左右1つずつ取り付けられている輪状の革部品です。胴を装着する際に胴紐を通して結ぶために使用します。クロザン革が一般的に使用されます。

③曙光(しょっこう)・蜀光(しょっこう)

胴胸の中央に施される伝統的な文様の刺繍模様です。花菱、麻の葉、碁盤、波千鳥、亀甲など、多数の種類があり、色の組み合わせも豊富です。この装飾は単なる美しさだけでなく、日本の伝統工芸の技術が凝縮されています。

④胸飾り(むねかざり)

曙光の周囲を囲うように施された糸飾りです。剣先の滑り止めの役割を果たしています。本雲、鬼雲、東京S字など、様々な種類が存在します。

⑤小胸(こむね)・足(あし)

胴胸のうち、脇腹部分を保護する部分を小胸といいます。足は小胸に入れられた飾りで、通常1~3本入っており、「2本足」などと呼ばれます。少年用の胴には小胸がないこともあります。

⑥胴乳革(どうちかわ)・四ツ乳革(よつちかわ)

胴台の端に左右2つずつ取り付けられた輪状の革製品です。胴紐を通して固定するために使用され、クロザン革や合成皮革が用いられます。

⑦胴台(どうだい)

胴の腹部分で、打突から腹部と脇下を保護します。素材により以下の種類があります:


・ファイバー胴:紙素材を圧縮して作られ、軽量で価格も手頃です。初心者から中級者に適しています。


・ヤマト胴:強化樹脂素材で作られ、軽量性と耐久性のバランスが良く、現在最も普及しています。


・竹胴:50~60本もの竹を組み上げ、牛革を貼り、漆を塗って仕上げます。衝撃吸収力と耐久性が最も高く、高段者や審査用として好まれますが、重量があり価格も高価です。

⑧縁革(へりかわ)

胴台と胴胸を組み合わせる際に、胴台の脇および下部を覆う革です。胴台の縁を摩耗や破損から保護します。革を折り返して処理する「返しべり」と、切ったままの「切りっぱなし」の2種類があります。

⑨胴紐(どうひも)

胴を身体に固定する紐で、左右2本ずつあります。上側が長く、下側が短いものとなっており、適切に結ぶことで胴の位置が安定します。

⑩綴じ革(とじかわ)

縁革を固定する革製の部品です。

胴の各部名称(内側)

⑪中輪(なかわ)

かつて防具を1つにまとめて吊るしていた時に用いられた輪です。最近では防具はロッカーや棚に置くようになったため、お守りを付けるために使用されることもあります。

💡 胴の選び方:胴台の素材選びは、使用頻度と目的に応じて決めましょう。稽古中心であればヤマト胴、審査や試合を重視する場合は竹胴がおすすめです。また、曙光や胸飾りのデザインは個性を表現できる部分ですので、気に入ったものを選ぶことでモチベーション向上にもつながります。

垂(たれ)の各部名称

垂は腰、下腹部、大腿部を保護する防具で、全体が刺し子で作られています。胴の打突が外れた際などに下半身を守る重要な役割を果たします。


垂の各部名称

①前帯(まえおび)・腹帯(はらおび)

腰に巻く部分です。打突を受ける部分ではないため、耐久性よりもフィット感が重視され、他の部位よりも柔らかく作られています。

②垂紐(たれひも)・垂帯(たれおび)

垂を腰に締めるための紐部分です。適切な締め方により、垂の位置が安定し、動きやすくなります。

③山路(やまみち)

前帯と大垂・小垂を接続する部分に、飾りとして装飾する糸です。補強の役割も果たしています。

④飾り(かざり)

大垂の上部に縫い付けられた飾り糸です。美観を高めるとともに、補強の役割も担っています。

⑤大垂(おおだれ)

5枚ある垂のうち、前面にある3枚の大きい垂です。大腿部の正面を保護し、胴の打突が外れた際の衝撃を吸収します。大垂の上部には飾り糸が縫い付けられており、製品によってはクッションが封入されているものもあります。

⑥小垂(こたれ)

5枚ある垂のうち、後ろ側の2枚の小さめな垂です。大腿部の側面を保護します。

💡 垂の選び方:垂は身長と腰回りのサイズに合わせて選びます。大垂の長さが長すぎると動きにくく、短すぎると保護が不十分になります。試着の際は、実際に構えてみて、動作の妨げにならないか確認しましょう。

剣道具の選び方とメンテナンスのポイント

防具選びの基本

剣道具を選ぶ際は、以下のポイントを考慮しましょう:


使用目的:稽古用、試合用、審査用では求められる品質が異なります

技量レベル:初心者は機械刺し、中級者以上は手刺しも検討

予算:長く使用することを考え、適切な品質のものを選択

体格・体型:必ず試着して、サイズ感を確認


武道具店では専門スタッフが丁寧にアドバイスしてくれます。各部位の名称を理解していれば、より具体的な相談ができるでしょう。

日常のメンテナンス

面:使用後は面金や内輪の汗を拭き取り、風通しの良い場所で陰干しします。面紐が緩んできたら早めに調整しましょう。


小手:手の内の汗をしっかり拭き取り、小手頭の形を整えて保管します。鹿毛入りの小手頭は、使い始めは硬いですが、徐々に手に馴染んできます。


胴:胴胸や胴台の汚れを乾いた布で拭き取ります。漆塗りの竹胴は、直射日光を避けて保管してください。


垂:大垂の汗染みは早めに拭き取り、十分に乾燥させます。

長期保管の注意点

長期間使用しない場合は、以下の点に注意してください:


  • 完全に乾燥させてから保管する
  • 防虫剤を適切に配置する
  • 直射日光や高温多湿を避ける
  • 定期的に風を通す
  • 重ねて保管する場合は、防具の形が崩れないよう注意する

💡 修理とクリーニング:長年使用した防具は、専門店でのクリーニングや修理をおすすめします。適切なメンテナンスにより、防具の寿命を大幅に延ばすことができます。BUSHIZOでは防具のクリーニングや修理も承っておりますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

剣道具(防具)の各部位の名称と役割について、面・小手・胴・垂それぞれを詳しく解説してきました。


剣道具は単なる防護用具ではなく、日本の伝統工芸の技術が結集した芸術品でもあります。各部位の名称を理解することで、防具への愛着が深まり、より丁寧に扱うようになるでしょう。


武道具店を訪れる際、修理を依頼する際、あるいは稽古仲間と防具について話す際に、この知識がきっと役立つはずです。自分の道具をよく知り、大切に使い続けることこそが、剣道における「道具を大切にする心」につながります。


防具の購入やメンテナンスについてのご相談は、ぜひBUSHIZO渋谷ショールームまでお越しください。経験豊富なスタッフが、お客様一人ひとりに最適な防具選びをサポートいたします。

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