「マス・メディアから剣道をひろめていきたい」 俳優 天野浩成さんインタビュー

「マス・メディアから剣道をひろめていきたい」 俳優 天野浩成さんインタビュー
写真提供:佐藤勲

プロフィール

天野浩成(あまのこうせい) 1995年デビューしテレビや映画、舞台などで活躍。2004年に「仮面ライダー剣」の橘朔也 / 仮面ライダーギャレン役でブレイク。その後、ドラマではNTV「HiGH&LOW 」「シュガーレス」 、東海テレビ「ぼくの夏休み」 「インディゴの夜」 、映画「カノン」 「TRASH/トラッシュ」等多数出演。  

剣道を始めたきっかけ

—なにがきっかけで剣道を始められたのでしょうか? 天野「漫画『六三四の剣』の影響で、小学校2年生から剣道を始めました。近所の道場に入門したのですが、もっと強くなりたいという欲がでてきて愛知県の近藤道場にうつりました」   —そうなんですね!剣道はいつまで続けられていたのですか? 天野「実は、小学校5年生のときにやめてしまったんです。親が引っ越すことになり、近藤道場で稽古ができなくなりました。稽古量はもちろん、礼儀作法にも厳しい道場でしたが、わたしには水が合っていましたね。転居先近所の道場は、竹刀をまたいだりしても叱られないような道場でしたので、自然と足が遠のいていきました」   —近藤道場での稽古は厳しかったのでしょうか? 天野「いまでも忘れませんが、面を着けるまで、900本も素振りするんですよ。この数字だけは忘れることができません(笑)」   —激しい稽古をされていたのですね!では、剣道をやっていた期間は4年くらいでしょうか? 天野「そのくらいですね」   —剣道を再開されたのは、そこから何年後だったのですか? 天野「約25年後です」   —それはすごい!

剣道を再開したきっかけは「めちゃユル」

写真提供:佐藤勲   —剣道を再開したきっかけは、なんだったのですか? 天野「『めちゃユル』というフジテレビのインターネット番組がきっかけですね。仕事がきっかけで、剣道を再開しました」   —どんな企画だったのですか? 天野「僕が、濱口優さん扮する『ラーメンかむくらマン』・岡村隆史さん扮する『43番ロビンマスク』と剣道対決するという内容でした。24時間ゼロテレビ「めちゃ×2なが〜くユルんでるッ!」では、加藤浩次さん扮する天狗・剣道経験者のガリタプロデューサー(明松 功氏)と対戦しました。僕が勝てばギャラが倍で、負ければ半額になるという企画で面白かったです(笑)」   —面白い企画ですね(笑)。ガリタプロデューサーは剣道経験者なのですね! 天野「地区大会では上位にくいこむほど、剣道を熱心にやっておられたようですね」   —久しぶりに剣道をやってみた感想を教えてください。なぜ再開しようと思われたのでしょうか。 天野「やっぱり剣道は面白いなと思いました。当時、結婚したばかりで妻と一緒にできる趣味を探していたんですよ。スキューバ・乗馬など検討しました。でも、やっぱり剣道をやりたくなりましたね。奥さんにプレゼンをして、剣道を再開することになりました」   —再開するにあたって、苦労されたことはありますか? 天野「剣道業界のことが、まるでわかりませんでした。剣友会にはいるべきなのか、近くに道場はあるのか、防具はどこで買うのがよいのか等がわからず困りましたね」   —そこはハードルになりそうですよね。 天野「自分のように困る人は多いんではないかと思いました。もろもろの事情で閉鎖してしまったのですが、リバ剣を検討する人たちに向けてブログを始めました。それこそ、防具は昔ほど高額ではないといった情報を発信していましたね」   —それは素晴らしい取組みですね。再開後、初の防具はどちらで購入されたのですか? 天野「自分のイメージしている防具は、いわゆる昔の防具なんです。面垂も長くて、刺し方はのべ刺し。でも、どの防具屋さんに行ってもイメージどおりの防具を作れないと言われてしまいました。その中で、唯一ご対応してくださったのが竹島武道具さんでした」   —竹島武道具さんが対応してくださったのですね。再開後の稽古内容について、苦労されたことはなんですか? 天野「まず地稽古を知らなかったんですよ(笑)。少年剣道しか知らないので、かかり稽古しかやったことがありませんでした。地稽古が始まり、試合みたいなものなのかな?と思ってこねくりまわす剣道をした結果、先生からは『君は私に教えにきているのか?』と言われて叱られてしまいました笑」   —いきなりつまずいてしまったのですね。 天野「奥さんにプレゼンして防具まで購入したので、おいそれと剣道をやめることはできません。地稽古でのかかりかたも理解ができてきて、昇段が目標になっていきましたね。いまは剣道が大好きで週に2回以上は稽古しています」

俳優チームでの、剣道活動

天野さん愛用:栄光武道具 BAK防具 …個別でカスタマイズした、「天」をモチーフにしている飾り糸。   —俳優で剣道をされている方は増えてきていますよね。 天野「明治大学体育会剣道部出身の新田健太さん、高輪高校出身の中村憲刀さんと仲がいいですね。彼らとは、仕事を通じて知りあいました。二人とも実力者なのですが、剣道をやめてしまっていたんです。話が盛り上がり、また剣道を再開することになりました。俳優チームで大会出場したりするんですよ」   —剣道でも結果を残されている方々が多いですよね! 天野「なぜか剣道で結果を残された方が俳優になられることが多いんですよね(笑)。渡辺正行さんは芸能界の大先輩ですが、剣道という共通点があるので大変よくしていただいています。渡辺さんも高校のときに、関東大会に出場されていますね」   —渡辺さんには、BUSHIZOも取材させて頂きました。稽古も一緒にされるのですか? 天野「たまに稽古もご一緒させていただいています。先日私の昇段審査だったのですが、みんなで形稽古につきあってくれました。試合が近かったにも関わらず、そこまでしていただいて感激でした」   —マス・メディアでご活躍の方々が剣道を発信してくださると、剣道の存在感も増してきますよね。 天野「私たちもそれは重要なことだと思っています。特にリバ剣の方々は、以前やっていた方々なので、剣道を始めるハードルは低そうですよね。私もリバ剣なので、私が困っていたようなことを発信していきたいと思います。昔よりリーズナブルな価格で剣道を始められますしね。 昔は剣道を始めるとなると三十万くらいは必要でしたが、いまは安価な防具だと五万くらいですよね。これは大きな違いだと思います。剣道をやめた方々は、こういったことを知らないのではないでしょうか」   —環境が変わってきていますね。 天野「趣味として、50歳くらいから始められる方もいますよね。素晴らしいことだと思います。気軽に剣道を始めることができるということを、もっと広めていきたいです」   —剣道は、生涯を続けられます。 天野「私が通っている道場で、最近七段を取得された先生がいます。40歳から剣道を始められた女性の方で、七段を取得されたことは本当に驚きです。その方が言っていたのは、『遅すぎるということはない』ということです。私は剣道を再開した時35歳くらいだったので気後れする部分があったのですが、その言葉で救われたような気がしました」   —剣道における目標はなんですか? 天野「七段を取得したいと思います。正しい心で、正しい剣道をしていきたいですね。剣道の発展に寄与できるよう、仕事・剣道に没頭していきたいと思います」   —毎週2,3回は稽古に励んでおられるという天野さん。インタビュー後は、居酒屋残心が開催する稽古会で一緒に汗を流しました。かざらない気さくな性格で、BUSHIZOスタッフも大ファンになってしまいました。今後の本業でのご活躍を祈念しております。

◆天野浩成さんの出演最新作 映画:花は咲くか

解説 日高ショーコの人気BLコミックを、「動物戦隊ジュウオウジャー」のジュウオウエレファント役などで注目の若手俳優・渡邉剣主演で実写映画化。広告代理店に勤める37歳の桜井和明(天野浩成)は、CM撮影のために訪れた美しい日本家屋で、一心に絵を描く青年・水川蓉一と出会う。19歳の蓉一は、この屋敷で従兄弟たちと一緒に暮らしながら美大に通っていた。忙しい日常に追われるあまり、誰かを好きになる感情を忘れかけていた桜井だったが、偶然が重なり水川家への訪問を繰り返すうちに蓉一に惹かれていく。一方、絵を描くことにしか興味を見いだせなかった蓉一も次第に桜井のことが気になりはじめ、2人の距離は少しずつ縮まりはじめる。そんな矢先、桜井に大阪転勤の辞令が下され……。
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