「Tシャツ1枚、木を1本」元カナダ代表剣士、自然への感謝

2017年7月19日 • KIPPON, 剣道具・作り手のお話 • Views: 820

 

プロフィール

KIPPON FOUNDER/CEO

アントアン・ホチエ氏

モントリオール(カナダ)出身。大学時代に全カナダ選手権で第2位、ブラジル開催の第14回 世界剣道選手権大会にカナダ代表選手として出場。2013年にKIPPONを設立、代表取締役社長に就任。愛知県警に7ヶ月間剣道留学した経歴を持つ。

 

アントアン・ホチエ氏の経歴

ー剣道を始めたきっかけを教えてください。
ホチエ「実は13-15歳くらいまでは、悪ガキだったんです。いろいろな学校で問題を起こしていました(笑)。見兼ねた父が、剣道を勧めてくれたのです。

もともと、ジェフリー・チョーサーやシェイクスピアを読んでいて、騎士道の精神に興味をもっていましたので、剣道をつうじて武士道の精神を学ぶことができるのではないかと期待して、自分もやる気になりました」

 

ー剣道での実績を教えてください
ホチエ「ブラジルで開催された第14回世界剣道選手権大会に、カナダ代表選手として出場しました。当時は22歳でしたね(現在は31歳)」

 

ーそれはすごいですね!KIPPONを立ち上げれるまでは、どんなお仕事をされていたのですか?
ホチエ「大学まで解剖学、大学院ではスポーツ工学を専攻しました。そのあと、愛知県警の東一良(ひがしかずよし)先生にお誘いいただき、愛知県警の稽古に7ヶ月間参加させていただきました。

愛知県に滞在しているときに、東日本大震災が発生したのです。当然ながら、愛知県警の方々も被災地にいって業務に励んでおられました。そのような姿をみて、剣道より大切なことがあるのだと実感した記憶があります」

 

ーその体験が「KIPPON」ブランドを立ち上げるきっかけになったのでしょうか。
ホチエ「そうですね、ひとつの要因にはなっていると思います」

 

 

KIPPONを立ち上げたワケ

ー「KIPPON」ブランドはなぜ立ち上げられたのですか?
ホチエ「愛知県への滞在を終えてカナダに帰り、会社員として剣道を続けていました。あるとき、妹から忠告されたのです。『剣道はいい武道だけど、木刀・竹刀を製造するために自然を破壊している。ものを大切にしたほうがよい』と。剣道にのめり込んでいた私としては、ハッとしました」

 

ー改めて考えると、そのような意識をもっている剣士は少ないかもしれません。
ホチエ「わたしが立ち上げた「KIPPON(きっぽん)」というブランドは、妹への返答でもあるのです」

 

ー「KIPPON」について、くわしく教えてください。
ホチエ「KIPPON(きっぽん)は、健康的なライフスタイルと自然環境を重視した、カナダ発の剣道アパレルブランドです。

商品を1枚ご購入いただくごとに、木を1本植える「1枚1本」というブランドコンセプトで活動に取り組んでいます。誰でも気軽に、森林破壊への意識を高め、環境保護に貢献することができます。
ブランド名である「KIPPON」は、「木1本(きいっぽん)」・「keep on(続ける)」という意味があります」

ーすばらしいコンセプトです。
ホチエ「剣道は人に対する尊敬は教えてくれますが、場所に対する尊敬も必要だと考えています。一番大きい場所は、地球です。なので、地球にお返しできることなんだろうと考えた結果、このようなコンセプトになりました」

 

ー木はどこに植えているのですか?
ホチエ「森林破壊が深刻なブラジルです。木を植えにいったとき、ブラジルの子どもたちが喜んでくれていました。その姿をみたときにやりがいを感じますね」

 

ー将来的には、どんな会社にしたいですか?
ホチエ「ビジネスを単純に拡大していくのではなく、地球に還元していくことが非常に重要だと考えている。利益をだすだけではなく、地球に還元することですね。環境問題は剣道をやっていない人にも関わってくる問題ですので、こういったコンセプトの賛同者が増えて地球にたくさんお返しができるといいですね」

 

ー剣道をやっている一人として、人以外への感謝もする必要性を改めて感じました。本日はありがとうございました。

※デザイナー兼日本の販売代理を務める田口氏(右)と。

 

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